僕は、最近、英単語学習にハマっている。私が使うのは、愉快な、一風変わった方法だ。
結論から言おう。英語を分解して起源まで遡ることだ。どういうことか。
英語の成り立ちを理解する
私には最近知って驚いたことがある。英語は3層構造で成り立っているというのだ。英語は3つの言語の混合物ということだ。まるで日本語が本来の日本語と漢語と外来語のミックスのように。
英語は英語本来語とラテン語とフランス語からなっている。これは英語の成り立ちに由来する。
英語はもともとインド・ヨーロッパ祖語(PIE)の方言として存在した。しかし11世紀にノルマン・コンクエストという出来事があり、イギリスで新たな王朝が誕生した。この出来事以降、フランス語が大量に入ってきた。さらに14~16世紀ごろのルネサンスではラテン語に注目が集まった。こうした出来事を経て、英語は英語本来語・フランス語・ラテン語の3層から成り立っているのだ。
だから、例えば、英語で「人々」を表すときに、people(フランス語)・folk(ラテン語)・population(英語)のような3つの表し方がある。
ちなみにフランス語はラテン語が変化してできたと言われている。
そのため、英単語を突き詰めていくと、結局はラテン語に突き当たることが多々ある。
そうすると、多くの英単語はラテン語が大きく変わったものと考えられる。
英語の3層構造について⇒https://www.kenkyusha.co.jp/uploads/history_of_english/series/s06.html
接頭辞や接尾辞を覚える
英語は分解できる。例えば、英単語のパーツの中には接頭辞や接尾辞がある。それぞれ英単語の先頭や末尾にくっついて、単語に意味を付加する働きがある。
例えばenlarge[拡大する]やenjoy[楽しむ]やenrich[豊かにする]といった英単語。これらはlarge[広い]、joy[楽しさ]、rich[豊か]といった語に共通の接頭辞en[~にする]がくっついた形だ。
こういった語を覚えると英単語が格段に覚えやすくなる。
接頭語 | 意味 | 例 |
---|---|---|
a- | 非・無 | a-symmetrry |
ab- | 離れる | ab-solute, ab-duct |
co- /com- /con- | ーと共に、ーの方へ | com-puter, co-relationship |
de- | 減少、否定、強調 | de-crease, de-pend |
dis- | 否定 | dis-tance, dis-appear |
en- , em- | になる、中に | en-joy ,employ(?) |
ex- /e- | 外に | ex-plosive, ex-pand |
for- | 禁止 | for-bid |
mid- | 中の | mid-night, mid-land |
ob- , op- | -に向かって | ob-vious |
per- | 完全に | per-fect |
pre- | 前に、前の | pre-vent |
pro- | 前に、前の | pro-spect |
re- | 再び | re-start, re-play |
sub- | 下の | sub-way, sub-sequence |
sur- | 上の | sur-press, sur-plus |
un- | 否定、無の | un-expected |
under- | 下の | under-ground |
↑接頭語は単語の前にくっついて単語に意味を付加する。
接頭辞 | 品詞 | 例 |
---|---|---|
-fy | 動詞 | clari-fy |
-ize, ise | 動詞 | critic-ize |
-en | 動詞 | happ-en |
-ate | 動詞 | fascin-ate |
-tion | 名詞 | informa-tion |
-ment | 名詞 | treat-ment |
-ness | 名詞 | happi-ness |
-ty | 形容詞 | spor-ty |
-able | 形容詞 | burn-able |
-ive | 形容詞 | pass-ive |
-al | 形容詞 | actu-al |
-ful | 形容詞 | power-ful |
-ic | 形容詞 | tox-ic |
-less | 形容詞 | border-less |
-ous | 形容詞 | danger-ous |
↑接尾辞は基本的に単語の品詞を変える作用をする。さらに一部の接尾辞は意味を付加する(例えば、able:可能)
本題:英単語の共通部分をさかのぼる
いったん今までのことをまとめよう。
英語は英語とフランス語とラテン語の3層から成り立っていて、ラテン語の影響が大きい。また、英単語は、いくつかの語の合成によるものが多い。だから、英単語の起源は共通していることがある。
…勘のいい読者ならもうお気づきかもしれない。
例えば、「construct」「structure」「strategy」「string」なんて語がある。
こいつらは一見、共通点なんて存在しないかのような顔をしている。しかし、どの語にも「str」が共通している。実は、この「str」には「積み重ねる」という意味がある。
だからconstruct[建設する]・structure[構造]・strategy[= str + egy (方法)][戦略] など、英単語をさらに覚えやすくすることができる。
複数の異なる単語から共通点を見つけるのは楽しい。だから、新しい英単語を見たときは必ず、他の語と共通点を探るようにしている。とはいえこの作業は少し慣れが必要だ。
英単語の一部が他の単語と共通していたら、それは絶好のチャンスだ。英単語の起源を調べると、実は同じ単語の派生だったりする。
また、英語の起源を探るのもまた別の意味で興味深い。
英語の意味が移り変わる過程で、昔の単語の意味と大きく変わっているものがある。昔の意味を知ると、また別の角度から英単語を考えられるようになる。例えば「happen」「happy」は「hap」が共通していて、この「hap」には「偶然、運命」という意味があった。だからhappenは「偶然」という意味を内包する。また「happy」はhapから派生して「幸運」⇒「幸せ」という意味に変化したとのこと。
なんか、おもしろいよね。
英単語の起源を調べる時のおすすめサイトです→https://www.etymonline.com/jp
まとめ
結論として、僕の方法をまとめる。
英単語の共通部分を見つけて、意味を推測する。
その語の起源を調べることで、同じ起源をもつ他の英単語を同時に紐づける。
この方法を実践してから、英単語学習が「暗記ゲー」から「推理ゲー」に変わった。少し、楽しい。皆さんもぜひやってみてほしい。新しい発見がきっとあるはずだ。
じゃあ、また次の記事で!
コメント 感想をください!
英単語、あんま得意じゃないけど
現在進行形で英検2級に挑戦してるので
ためになります…。
ありがとうございます♪
英検二級頑張ってください!応援してます!